オスグッド・成長痛は、
お子様特有の症状です
オスグッド・成長痛は、成長期のお子様に多い足のお悩みです。
オスグッドは、正式には「オスグッド・シュラッター病症候群」と呼ばれる障害です。
スポーツのジャンプや屈伸動作がきっかけとなります。
膝のお皿の骨が突出してしまう症状が特徴的です。
一方、成長痛は、明らかな原因が特定できない痛みのことです。
筋肉の疲労や心理的な要因が関係しているといわれています。
痛みの場所が定まらず、痛み以外の症状はあまりみられません。
成長痛だと思っていたものがオスグッドであったというケースもあるため、お子様が膝の痛みを訴えている場合は、放置せずにきちんと対処しましょう。
こちらでは、オスグッド・成長痛の原因や症状、対処法・予防法について詳しくご紹介します。
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目次
このようなことに
お悩みではありませんか?
オスグッド・成長痛は、膝にみられる障害の1つです。
成長期のお子様が次のような症状を訴えていたら、オスグッドや成長痛になっているのかもしれません。
- ジャンプしたときに膝のお皿のあたりが痛む
- 膝のお皿の下が出っ張って腫れている
- スポーツをしているときに膝に違和感を覚える
- 家に帰ってくると膝が痛いと言って機嫌が悪い
- レントゲンを撮ったが異常はないと言われた
- 毎回、太ももやふくらはぎなど痛みの場所が変化する
オスグッドと成長痛の
原因と症状について
オスグッド・成長痛とは
●オスグッドの状態
オスグッドは、太ももの前面にある大腿四頭筋が、十分に成長していない膝の皿の下にある脛骨粗面(けいこつそめん)を引っ張りすぎることで、成長軟骨が剥離する状態のことです。
●成長痛の状態
成長痛とは、幼児から思春期の成長期に感じる下肢の痛みの総称です。
痛みのメカニズムは、今のところはっきりとわかっていません。
オスグッド・成長痛の原因
●オスグッドの原因
オスグッドの原因としては、次のようなことが考えられます。
・オーバーユース
筋肉や腱といった軟部組織はゆっくりと成長するのに対し、骨は急激に成長する傾向にあります。
そのため、成長期のお子様は、一時的にアンバランスな筋骨格になってしまうことがあります。
その状態のときに膝がオーバーユース(使い過ぎ)になると、未発達な腱にダメージが集中し、オスグッドが発症します。
・大腿四頭筋の拘縮
オスグッドは、太ももの大腿四頭筋が脛骨粗面を引っ張り上げることが主な原因です。
激しいトレーニングで大腿四頭筋が拘縮していますと、脛骨粗面に繋がる膝蓋腱に負担がかかり、オスグッドを発症しやすくなります。
●成長痛の原因
成長痛のメカニズムは解明されていません。
しかし、次のことが要因として考えられます。
・筋肉の疲労
お子様の身体は、未熟な状態です。
日中の運動などで筋肉に疲労が蓄積されると、足の不快感や痛みを訴えているのではと考えられています。
・精神的な不安感
幼稚園や保育園の団体生活が始まることや、周囲の大人に構ってもらいたいという気持ちから痛みが生じると考えられています。
オスグッド・成長痛の主な症状
●オスグッドの症状
オスグッドの代表的な症状には、次のようなものがあります。
・膝のお皿の下にある骨が突出する
オスグッドが進行すると、太ももの大腿四頭筋が脛骨粗面を引っ張り上げ、膝のお皿の下にある骨が突出することがあります。
多くの場合、腫れや痛みも伴います。
・小学校高学年から中学生ぐらいに発症する
オスグッドは、骨が急激に成長する第二次成長期にある小学校高学年から中学生ぐらいのお子様によくみられます。
特に、サッカーやバレーボール、バスケットボールなど、走ったりジャンプしたりする動作の多い競技をする男の子に多くみられます。
・放置すると症状がひどくなる
オスグッドは進行性の障害です。
痛みや腫れを放置すると、症状は悪化してしまいます。
最悪の場合、手術が必要になることもあります。
●成長痛の症状
成長痛の代表的な症状には、次のようなものがあります。
・夕方から朝方にかけて症状が現れる
成長痛は、日中に活動しているときには症状の訴えがあまりみられません。
しかし、自宅で過ごす夕方から朝方にかけて痛みを訴えることがあります。
・痛みは数時間ほどで落ち着く
成長痛の痛みは、数時間ほどで落ち着くことが一般的です。
頻度には個人差があり、週に2・3回痛みを訴えることもあれば、月に1回程度であることもあります。
また、保護者がそばに寄り添うことで、痛みが消えることもあります。
・見た目の変化を伴わない
成長痛は、見た目の変化を伴わないことが一般的です。
腫れや関節の運動制限などはなく、多くの場合は痛みだけです。
・レントゲン検査をしても異常が見当たらない
成長痛は、レントゲン検査をしても異常がみつからず、原因が特定できないという特徴があります。
・痛む場所が変化する
膝に痛みが出ることが多いですが、太ももやふくらはぎ、すねなど、痛む部分がそのつど変化することがあります。
オスグッドの対処法と予防法
オスグッドの対処法
●患部を冷やす
冷やすことで一時的に痛みが和らぐことがあります。冷やしすぎると凍傷になるリスクがありますので、保冷剤は直接ではなく、タオル越しに当てましょう。
●サポーターやテーピングをする
痛みが出る場合は、サポーターやテーピングを行いましょう。
膝の動きをサポートすることで、痛みが出にくくなります。
●日頃から太もものストレッチを行う
オスグッドを予防するためには、太ももの大腿四頭筋とハムストリングスを伸ばすストレッチが大切です。
大腿四頭筋は、立った状態で右足を後ろに曲げ、右手で足首を掴むと伸ばすことができます。
●十分な睡眠を取る
傷ついた組織は、睡眠中に回復していきます。
毎日運動をしている方は、日頃から十分な睡眠を取り、身体を休めましょう。
中学生のお子様は、1日8時間〜10時間ほどの睡眠が必要です。
●バランスの良い食事をとる
栄養バランスの悪い食事を取り続けると、必要な栄養素が補えず、筋肉が弱くなってしまいます。
食事は、主食を基本として、たんぱく質をメインとした主菜と野菜や海藻の含まれた副菜、汁物を組み合わせた和定食が理想的だといわれています。
成長痛の予防法
●足をさすってあげる
痛い部分を優しくさすってあげるだけでも痛みが和らぐことがあります。
小さなお子様の場合は、抱っこしてあげることで安心感につながります。
●お風呂に浸かる
筋肉の疲れが原因である場合は、お風呂に浸かって身体を温めることで痛みが落ち着くことがあります。
●仮病だといわない
成長痛は、見た目の変化を伴わないことが多く、忙しい夕方ごろから痛みを訴え始めることもあるため、「構ってほしいだけだろう」と考えてしまいやすいです。
そこで、お子様の訴えを嘘だと叱ってしまいますと、信頼関係が壊れたり、精神的なストレスからさらに痛みがひどくなったりすることがあります。
お子様が症状を訴え出したときは、気持ちに寄り添うことが大切になります。
●日頃から家族でスキンシップをとる
成長痛のメカニズムは解明されていないため、予防は困難です。
しかし、お子様の心理的ストレスが関係していることもあります。
①日頃から家族でスキンシップをとり、お子様の不安な気持ちを取り除いてあげましょう。
②手で包み、両足を身体の方に引き寄せ、肘を浸かって膝を床に押しつけましょう。
この姿勢を20秒間キープします。
朝起きたときやお風呂上がりなど時間をみつけてストレッチを継続しましょう。
●下半身をトレーニングする
下半身の筋力を維持することも、股関節痛の予防に繋がります。
・おしりのトレーニング
①仰向けに寝転び、膝を軽く曲げます。
②手は下の方に少し開いて床にくっつけます。
③その状態から、後頭部と足裏だけで身体を支えるような形をとり、肩と骨盤、膝を結んだラインが一直線になるまでお尻を上に持ち上げます。
この状態を20秒間キープしましょう。
おしりの筋肉が刺激され、股関節まわりの柔軟性が高まります。
・太もものトレーニング
スクワットは、運動が苦手な方でも無理なく始められます。
①つま先を外側に向け、足を肩幅ほどに開きましょう。
②背筋をピンと伸ばしたままゆっくりと腰を下ろし、太ももが床と並行になったらゆっくりと元の姿勢に戻します。
このとき、空気椅子に座るような動きを心がけ、膝がつま先よりも前に出ないようにすることがポイントです。
1セット20回を目標に続けてみましょう。
●ウォーミングアップをする
ウォーミングアップは、ケガの予防に役立ちます。
身体がほどよく温めることで、関節の可動域が広くなり、股関節を痛めにくくなります。
特に、股関節まわりが硬いと感じる方は、必ず運動前のウォーミングアップで股関節を重点的にほぐすようにしましょう。
さらに運動後にはクールダウンをおこなうと、股関節に疲労が溜まりにくくなります。
MEDICALスポーツ接骨院の
【オスグッド・成長痛】
アプローチ方法
厳密にいうと、オスグットと成長痛は別物になります。
オスグットでは、脛骨(膝のお皿の下)に炎症と隆起がみられます。
アプローチとしては大きく差はありません。
基本は、膝まわりの筋肉を「もみほぐし」「ストレッチ」で固くなっている筋肉を柔らかく、「超音波」による炎症の沈静化をはかります。
炎症がひどい場合は、当院のアイシング効果のある湿布をお渡しします。
著者 Writer
- 大塚 公幸
(オオツカ マサユキ) - ●所有資格:柔道整復師
●生年月日:1987年1月4日
●出身:東京都
●趣味:トレーニング、ルアーフィッシング、買い物
●MESSAGE
一日でも早く、痛み・悩みが改善できるよう、全力を尽くします。
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